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陶芸家の森の日々                      ~佐藤火圭(けい)ワールドへようこそ!

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仕事が人を作る(byけい)

ここ数日、雨が降ったり、晴れたりで、一気に紅葉が進みました。
こういう雨を、「時雨(しぐれ)」と言います。雨のあと夜が冷えると、そうとう寒いのでしょうね。
うちの周りは1700坪の雑木林になっていますが、もう中には完全に散った木もあります。
仕事が人を作る(byけい)_c0178008_19323075.jpg

普通は人が仕事を作ると考えられますが、私はその逆を考えている。「仕事が人を作る」と。
今日の話は一昨日の話「土もみ3年」の続きです。
人間の体は3年で細胞がほぼ入れ替わり、10年で完全に入れ替わる、という話でした。
私の親友に校長先生をもう10年近くやっている人がいますが、いかにも校長らしくなってきました。また首相なども最初は違和感がありますが、2,3年すると首相らしくなりますね。あれは、慣れということもあるでしょうが、やはりやっていると細胞の一つ一つがそうなってゆくのではないでしょうか。仕事というのは、ある意味で24時間、365日それを考えている訳だし、細胞がそれに従って変わってゆくのは必然でしょう。私の知り合いの音楽家はいかにも音楽家の雰囲気を持っていますし、医者もいかにも医者です。
そう考えると、人生においてどんな仕事を選ぶかは、とても大事なことになっていきます。私はこの仕事をもう30年以上やっています。なんとか食べてきていますが、いつも緊張しています。というのも、去年食べられたからといって、今年食べられるとは限らないからです。多分私の髪の毛の一本一本が陶芸家の毛になっていると思います。
私の同期の友人たちは、これから続々と退職しますが、こう考えると、今までの人生も大事だが、これからどう過ごすかはもっと大事だと思います。みんな、心してかかりましょうね。
by sueki-k | 2008-11-17 20:00 | 佐藤けいのエッセイ