陶芸家の森の日々                      ~佐藤火圭(けい)ワールドへようこそ!

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高知特集(その3)《高知城》

昨日お話した歯痛は、多分疲労ですね。というのも8月くらいから窯焚きに向かって全力疾走で制作をし、9月中旬に窯焚き、そして10月2日が窯出し。12日から東京駅の丸善で個展をし、すぐに高知で個展。若い時はこのくらい何ともなかったのですが、いつの間にか年をとっているのですね。こういうことって、よくありそうです。身体を休めるために、少しブログを続けます。

高知城は1601年に山内一豊が築いた城で、1727年に焼けましたが、それを再度築いたのが今の城です。ギャラリーから歩いて5分くらいなので行ってきました。大きくはないけれど、美しい城でした。
高知は、山内家が率いる土佐藩と共に発達して来たのでしょう。
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去年、NHKのドラマで龍馬が話題になりました。今もさぞ盛り上がっているだろうと思っていたら、割と冷静でした。
長崎の人が高知に来て、びっくりしたそうです。長崎では去年とても盛り上がって、龍馬グッズがたくさん作られたそうです。龍馬饅頭とか、煎餅とかペンダントとか・・・高知ではそれほどではなかったと聞きました。
それよりもちゃんとした文化があるのだから、そっちを見て欲しいというのでしょうか。高知人のプライドを感じます。
明日は高知の食についてお話します。
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by sueki-k | 2011-10-31 22:18 | 佐藤けいのエッセイ

高知特集(その2)《タヌキ油》

今、高知市で個展中です。四国の人は是非行ってみてください。「太郎冠者」(℡088-824-4348)というギャラリーで、狭いけれど素敵なギャラリーです。(11月3日まで)

さて、高知に着いて、その日はギャラリーの人と一杯やりました。そしてその翌日は個展初日で、常連のお客さんがたくさん来てくれました。売り上げも上々。機嫌よく、その晩もお客さんと一杯やりました。
ところがです。泊めていただいているギャラリーのオーナーの家に帰ってから、歯が痛み出したのです。実は7月くらいから歯が痛くて歯医者に通っていたのですが、まさか旅行中に痛くなるとは。
幸い、ご主人がお医者さんだったので、痛み止めを貰い、飲みました。が、なかなか痛みが止まりません。ちょっと重症です。
歯が痛いというのは苦しいですね。あんなに痛い思いをしたのは生まれて初めてです。地獄の苦しみです。横になると痛いので、床に座って明け方まで過ごしました。明るくなるころやっと薬が効いてきたのか眠れました。

一つ秘伝をお教えします。歯痛を抑えるツボです。親指と人指し指の間の付け根を強く押さえると痛みが和らぎます。その晩はそれでしのぎました。(若いころ覚えた知識が役立ちました。)

さてさて、翌日は昼くらいまで寝て、ギャラリーに行きますと、ギャラリーの前で木曜市というのをやっていました。なんでも高知市では毎日どこかで「○○市」というのをやっているそうです。ギャラリーに入るとお客さんがいて、歯の話をすると、「あ、それならタヌキ油がいい」と言いました。「タヌキ油?」私は初めて聞く名です。高知では昔から使われていて、万能薬なのでそうです。医者に見離されて娘をそれで救った話をききました。「だまされたと思って塗ってごらん」そう言われて、ちょうど木曜市で売っていたタヌキ油を購入しました。それが写真です。
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これ親指ほどの瓶で3000円です。それを指で歯に塗りました。そしたら不思議不思議!なんと30分後にはうずいていた歯の痛みがきれいにとれたのでした。奇跡です!!
どんな理屈よりも、痛みがとれるということはすごいですね。合理主義の人は「それはちょうど治るタイミングだったんだ」というかもしれませんが、私は信じます。
今、わが家の冷蔵庫にあります。万能薬ということなので、いろいろ試してみようと思います。まずは水虫に付けてみようかな。治ったら報告しますね。
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by sueki-k | 2011-10-30 20:51 | 佐藤けいのエッセイ

高知特集(その1)《愕然!!》

個展のため、初めて高知に行ってきました。
40年くらい前に徳島に行ったことがあるので、四国は2回目です。
いろいろなことがあったので、数回に分けて高知特集をします。

去年、高知市で個展が決まった時、四国で個展なら是非行きたい所がありました。「イサム・ノグチ庭園美術館」です。個展が26日からなので、25日に東京駅出発だとゆっくり見て、夜には高知に着けると前もって調べました。24日は東京泊まりです。
24日我が家を出発する時、とてもバタバタしていて、調べた資料を忘れて出発しました。でも目的は個展ですし、なんとかなるだろうと思っていました。

さて、25日はちゃんと朝一番6時発の新幹線に乗ることが出来ました。新幹線の中では爆睡していて、はっと眼が覚めたら駅に止まっていて、隣の人に「ここどこですか?」と聞いたら岡山駅というではないですか。ヤバイ!あわてて降りました。
眠い目をこすりながら電光掲示板をみると《松山行き》が迫っているではないですか!私はすぐ特急券を買い飛び乗りました。そしてまた爆睡。12時ころ松山に着いて、駅のホームの四国に地図を見て、愕然!!呆然!!唖然!!私の行くべきところは高松だったのです。
地図を見てください。
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なんという遠い所に来てしまったのでしょうか。
イサム・ノクチは高松からタクシーで25分くらいというところまで調べていましたが、なんと高松と松山を間違えてしまったのです。これが逆だったらまだしも、とんでもない遠いところに来てしまったのでした。本当に呆然としました。
お昼時だったので、駅から降りて、ちょっとセンスの良い食事処で飯を食いました。お金を払う時に、さてここは何県だっけと思って、「ここ、何県ですか?」と聞いたら、「は???」という顔をされました。もう一度訊ねると分ったらしく「愛媛県です」と答えが返ってきました。そうか、愛媛県か、その県庁が松山なのね。(因みに坊ちゃんで有名らしいです。)
私は小、中、高と地理が大嫌いで、そのツケが今回来たようです。
学生の皆さん、地理はちゃんと勉強しましょうね。
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by sueki-k | 2011-10-29 23:17 | 佐藤けいのエッセイ

忙しい人ほど、約束を守る(byけい)

きのうの話の続きです。

多忙というので思い出すことがあります。
10年以上前ですが、大阪のそごうで個展をしました。その時の企画者が、個展の最中にある人のところに連れて行ってくれました。その人はとても多忙な人でしたが、なんとかアポイントがとれました。頂いた名刺の肩書きはたくさんあって、勿論○○会社社長他、全国遊園地協会会長とか数え切れません。
4時の約束でしたが、3時半ころ行って待っていました。そしたら4時ちょうどに帰ってきたのです。忙しい人は、ダラダラやっているととんでもないことになるので、時間はちゃんと守るのだそうです。
そこで学びました。《忙しい人ほど、約束を守る》
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写真は先日焚き火をして撮ったものです。
火はそれだけで美しい。
これを私の作品になんらかの形で取り入れたいと思っています。
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by sueki-k | 2011-10-23 23:42 | 佐藤けいのエッセイ

個展の準備(byけい)

ブログが連続3日目になりました。
読んでいない人は、前回、前々回を読んでください。

今、相変わらず超多忙です。というのも18日まで東京駅の丸善で個展をしていて、帰ってきたら翌日から次の個展の準備です。
26日から高知市のギャラリー「太郎冠者」というところで初の個展があります。

11月は10日から15日まで高崎の広瀬画廊で個展があり、19日からいわき市で土鍋展があります。12月は六本木画廊でまた個展があります。

個展があるということは、1ヶ月くらい前から写真を撮ったり、案内状などの準備をしなければなりません。

高知市などの遠いところは、ちゃんと割れないように荷造りをして送らなければなりません。今日、13個送りました。

陶芸家というと、ロクロを挽いたり、窯を焚いたりというイメージと思いますが、荷造りとか案内状書きとか、雑用がとても多いのですよ。
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写真はマユミという花です。この種類は、「ツリバナ」と「ニシキギ」が姉妹で、紅葉が綺麗なのが特色です。うちの敷地内にすべて自生しています。皆可愛い実をつけます。
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by sueki-k | 2011-10-22 23:00 | 佐藤けいのエッセイ

ヴィジョニスト(byけい)

昨晩、友人夫妻(F氏)と我が家で呑みました。F氏は我が家の窯出しにも何回も来ていて、熟知の仲です。今度、職が変わってアメリカに行くというので送別会をしました。
彼は開口一番こう言いました。「けいさんはヴィジョニストだと思う。どんな業界に入っても成功すると思う。」(ヴィジョニストはヴィジョナリストの聞き間違いかもしれませんが、ヴィジョニストということで話を進めます。)
彼は日本やアメリカのトップの人をたくさん知っていて、そういう人は皆ちゃんとしたヴィジョンを持ち、それに向かって邁進するのだそうです。私を見ているとそういう人を連想するのでしょうか。これ、誉められたのですよね。
そうか、ヴィジョニストか。そういう言葉は初めて聞きました。
確かに私は何かを決めるとそれに向かって邁進します。仕事は勿論、ピアノや囲碁など、決めると他人に宣言します。それで恥をかくこともありますが、これは結果が大事なのでなくて、それに向かって努力することが大事なのです。

10年くらい前から日本伝統工芸展に出品していて、その飲み会などでも「オレはやるからには全力投球でやる」と宣言しています。ハッタリに聞こえますかね。でも本音だから口に出して言ってしまいます。その結果私はプレッシャーを受けますが、結果的には良いのではないでしょうか。
「有言実行」の「恥かき」人生です。

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リンドウが咲きました。
これは、その辺に咲いている野生のリンドウの種を貰って来て育てたものです。
花屋さんの、花をたくさん付けたリンドウよりも、この楚々としたリンドウが好きです。
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by sueki-k | 2011-10-21 22:07 | 佐藤けいのエッセイ

縁について(byけい)

一昨日まで、東京駅丸の内の丸善で個展がありました。1週間で千人近い人が来てくれたでしょうか。今回は非常に大事な出会いがいくつかありました。でも、大抵の人は袖を触れただけでお別れでした。
一生の中で、様々な人と出会い、そのままオサラバの人と縁が深まる場合があります。それについて少し書きますね。

私は焼物を生業としています。一番嬉しいのは、私の作品を買って頂いた時です。それは私の人生を肯定してくれたといって良いでしょう。今までいろんな人と出会い、縁が深まるのは、大半が作品を買ってくれた人です。それ以外にも重要な縁の人が何人かいますが、それは別格です。

詩人がいたとします。その詩人にとって最も縁が深いのは、その人の詩を読んで感動した人でしょう。

私の作品は工芸という範疇に入ります。工芸というのは使って鑑賞するものなのです。飯茶碗を100年見ていてもその良さは解らない。飯を入れて食べてみて初めて解るものです。これ、食べ物と一緒ですね。おいしそうな刺身をいくら眺めてもその味は解りません。

もう一つ、買うとそれを家に持って帰ります。その家のものになるわけで、そういう意味でも縁ができます。

売らんかなでこんなことを言うわけではありません。私自身、誰かの個展を見て、気に入ると小さなものでも必ず買います。

今回もたくさんの人に買っていただきました。ありがとうございました。
さて、この縁をどう育てて行きましょうか。

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わが家のデッキのそばに、小鳥の大きめの巣をかけておいたら、どうやらムササビが入ったようですよ。女房のお父さんが、穴から首を出しているのを見たそうです。
写真に是非撮りたいですね。
楽しみにしていてください。
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by sueki-k | 2011-10-20 23:57 | 佐藤けいのエッセイ

続デフレ考

きのうの続きです。

我が家では薪は地元の木こりから買っています。20年前からずっと同じ値段で買っていました。去年さすがに高いかなと、思い他の業者に当たってみたところ、なんと半額近い値段で手に入るころが判りました。知らぬ間に時代が変わっていたのですね。
割るのは、シルバー人材センターに頼んでいます。10年くらい前は地元の人に頼んでいました。これも当時と比べると半額になっています。
あらゆる価格が下がっていることを考えると、私の作品の値段も下げるべきかと考えています。
私のような仕事はやや下げにくい。普通値段を下げればお客様は喜びます。
芸術という分野は、将来価値があがるかもしれないという心理があって、下げにくい。しかし、焼物は工芸と言う分野であり、「使うもの」ですので、下げてどんどん使ってもらいたいと考えます。
私の作品の中でも、特に穴窯の後ろで焼いたもの(須恵器)は下げて、たくさんの人に使って頂きたいですね。
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写真は薪割り機です。油圧式でパワーがあり、直系30cmくらいの木でも簡単に割ってしまいます。機械ってすごいですね。
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by sueki-k | 2011-10-07 11:52 | 佐藤けいのエッセイ

デフレ考(byけい)

今の日本はデフレだという。そこでデフレについて考えてみたい。
というのも、我が家もいよいよ、作品の値段を考えなければならないからだ。

私の友人の経済学者が言っていた。「デフレの原因は簡単さ。給料が上がらないからさ。」
そう、数年前まで、経済は好調で、会社は黒字。だがその金は内部留保に回し、給料に還元しなかった。これは国際競争が激しくなったからだろう。給料が上がらないどころか、全体からみると下がっているかもしれない。というのは、派遣やアルバイト、パートが増えているからだ。若いフリーターなど、お金を全然持っていませんね。
給料が下がれば、当然安いものに飛びつく、その結果、物価は下がる。その繰り返しなのだろう。
地価はこの20年下がりっぱなしですし、あらゆるものが下がっている。これから上がるのは電気料金と税金くらいでしょうか。

でも私は良い風に考えています。
戦後、日本は右肩上がりで成長してきました。物価も給料もぐんと上がりました。その結果、世界的に見て上がり過ぎたのではないか。つまり、他の国と比較すると、例えば中国とは10倍くらい賃金が違う。そうなると競争がしにくくなる。そこで、日本は今、物価も給料も下げているのではないか。今、中国は物価も給料も上がっているから、その内日本との差がずっと減って、同じまでにはいかなくても近くになるのかもね、と思っている。いっそ、今より給料も物価も5分の1くらいになれば、国際競争はしやすくなるでしょうね。
さて明日は、我が家の作品の値段を下げようかと思っている話をします。
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写真は「エゴノ木」の花です。
6月ころ白い可愛い花が咲き、今、たわわに実がついています。これヤマガラが好きで、毎日食べにきます。
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by sueki-k | 2011-10-06 20:08 | 佐藤けいのエッセイ

爆発(byけい)

先日、2日に窯出しをして、今は毎日個展の準備です。
今月12日(木)から18日(火)まで、東京駅の丸善で個展をします(AM9時~PM9時)。東京駅の丸の内を出ると右側に「オワゾー」というスペースがあり、そこに丸善本店があります。その4階が会場です。
この4階にレストランがあって、そこのハヤシライスが絶品です。というのも、丸善の創始者は「ハヤシさん」で、その人がハヤシライスを初めに作ったのです。いわば、元祖です。
私は毎日在廊していますので、是非お越しください。といっても私は朝が苦手なので、11時くらいから、夜は7時くらいに逃亡します。

ところで、この写真何だと思いますか?
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今度の窯の前に素焼きをしました。素焼きというのは、本焼きの前に低い温度で焼く焼き方です。大体750度くらいで焼きます。そうすることによって、窯詰めが楽なのと、釉薬を掛けられるのと、キズが来にくいのとで、大半は素焼きをします。ところが、乾燥が不十分だと写真のように爆発します。すごいでしょう。、湿度が抜けていないため、水分が一気に蒸発するためです。
爆発したのは、大皿です。実はこれ、今度の窯のメインでした。今までにない技法で、多くの手間をかけた大作でした。うまく行ったら伝統工芸展に出そうと思っていた作品です。ところが
乾燥が不十分で、素焼きの時に「ボン」と音がして、開けたらご覧の如くでした。
ショック!!

こんな爆発は30年ぶりでした。ということは2回目ということになりましょうか。
こういうことがあると、あとはショックで仕事ができません。そういう時は、ビールを呑んで、風呂に入り、一度寝ます。気分転換をして、また仕事に入ります。
こんな時に思うのは、酒が呑めて良かったなーということです。
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by sueki-k | 2011-10-04 23:42 | 作陶