陶芸家の森の日々                      ~佐藤火圭(けい)ワールドへようこそ!

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カテゴリ:窯焚き&窯の話( 36 )

日本の光と風(byけい)

きのう、窯出しとコンサートを一緒に行いました。これを「窯出し祭」と称しています。
実はコンサートだけの企画もあって、窯出し祭とコンサートだけというのをあわせると、今回は10回目になります。この、うちでのコンサートを「日本の光と風」と呼んでいます。

第1回 琵琶と尺八と能のセッション;平成7年8月
第2回バイオリンとビオラの会
第3回岩笛コンサート(鹿音さんご夫妻)
第4回薪能(長谷川晴彦ほか);平成14年10月
第5回群馬ブラスクインテット;平成15年5月
第6回天田美佐子ソプラノコンサート;平成16年4月
第7回三遊亭全楽・落語会;平成17年4月
第8回ジャズコンサート;平成17年11月
第9回ジャズピアノとヴォーカルのコンサート;平成18年9月
第10回岩田海希ピアノコンサート;平成20年9月28日
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私が、何故このようなコンサートをするかというと、理由は二つあります。
一つは、私はたくさんの人に助けられてここまで来たので、恩返しという意味です。ここは自然のすばらしい環境の中ですので、ある意味でサントリーホールにも負けないと自負しています。ここでコンサートをして、すこしでも恩返しをしたい。
もう一つの理由は、すこしでも芸術家を助けたいということです。
ここでのコンサートのコンセプトは、プロを呼び、ちゃんとギャラを払うということです。今までの10回はすべてプロです。ここが一番のポイントと思ってください。
日本はすばらしい国ですが、残念ながら芸術家にとっては若干住みにくいところです。芸術に対する理解がとても少ない。芸術は豊かな生活のために欠かせない筈ですが、日本は芸術を軽んじていると思うのです。私は貧乏ですが、幸い人を呼べるし、経済的にもなんとか呼べる位置にあります。しかし、世の中にはわたしよりずっとお金持ちで、10万20万くらいのお金は簡単に出せる人は、いくらでもいると思います。その人たちが、たとえば自宅でミニコンサートなどを開いたら、芸術家も助かるし一般市民も日常的にリッチになるでしょう。
お金持ちのみなさん、もっとお金を有効に、世の中のために、芸術家のために使いましょう!
いぜれ、プロとアマについて、このブログに書きたいと思います。
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by sueki-k | 2008-09-29 21:31 | 窯焚き&窯の話

窯出し

きょう窯出しをしました。
私にとって窯出しは、お祭です。というのも窯焚きは真剣勝負、良い焼きにしなければなりません。窯出しの時は、結果はすでに決まっている。いまさらじたばたしても仕方がない、というわけで、窯出しは楽しみなのです。

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きょうの窯出しは80人の出席がありました。
午前11時から窯出しが始まり、午後1時から食事、3時からコンサート。
コンサートはクラッシクピアノで岩田海希さんに演奏していただきました。
曲目はベートーベンの「悲壮」とラフマニノフの何曲か。すばらしい演奏でした。
書きたいことは山ほどあるのですが、きょうはクタクタのヘベレケ。
明日書きますね。
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by sueki-k | 2008-09-28 22:45 | 窯焚き&窯の話

窯焚きが終わりました(byけい)

昨晩、夜中の零時半に窯焚きが終わりました。
丁度、丸5昼夜焚いたことになります。
うちの窯の最大の特徴は、最後に燻すことです。
普通の終わり方は(たとえば信楽焼き)、最後に薪を放りこんで、口を閉めて、泥を塗って、それで終わりです。
うちに窯は、最後が戦いなのです。
まず大量の泥を練っておいて、大量の薪を放り込みます。そして、後ろの煙道(窯とエントツをつなぐ筒)を遮断するのです。それをダンパーといいます。写真はダンパーをするところです。
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ダンパーをすると、あらゆる隙間から煙がもうもうと出ます。練っておいた泥を、その隙間に向かって投げつけ、隙間をふさぎます。20分くらいすると煙も落ち着いて、出なくなります。それで窯焚きは終了です。
いえ、まだありました。その後2時間くらい宴会をするのです。
私の友人は、3人窯焚きのあとボヤを起こしています。3人とも窯焚きが終わって2時間以内なのです。だいたい同じパターンですが、煙道の周りの木は、長い間に炭化して燃えやすくなり、火を止めた後に発火するのです。
私の窯を煙道の近くには木がないので大丈夫のはずですが、念のため2時間は窯から離れません。つまり乾杯をして、宴会が始まるというわけです。これも仕事の一部ですかね。まあ酒飲みはなにかにつけて理由をつけ、酒をのむ理屈をつける典型かもしれません。それにしても、窯焚きが終わった後の、ビールのうまいこと!これはどんなにお金を積んでも、味わえるものではありません!
次の窯焚きは来年の4月です。次回は窯焚きの手伝いを募集します。主に薪運びですが、窯焚きに興味ある人はご連絡ください。
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by sueki-k | 2008-09-23 23:00 | 窯焚き&窯の話

いよいよ窯焚きが始まりました(byけい)

今日、午前零時に窯詰めが終わり、いよいよ窯焚きです。
今日から5日間、窯焚きをします。
まず、四隅と入り口に、塩とお米、お酒をまきます。手でいち、に、さんと円を描きながら、3回まくのです。何故なら、窯には神様が住んでいるので、まず清めるわけです。そうしてから、2回手をたたいて祈ります。今回、大作が4点入っているので、それが無事焼けますように、と祈りました。そして、いよいよ火を入れます。(写真はお酒をまいているところです)c0178008_2014750.jpg
ところで、窯の神様は、男でしょうか。女でしょうか。
答えは「女神」です。
私は京都の五条坂の登り窯で勉強しました。その時教わったのが、窯の神は女神ということでした。窯場は、むかしは女人禁制ということでした。なぜなら女性が入ってくると、女神が嫉妬するからです。まあ、窯焚きは真剣勝負だから、女性が入ってくると気が散るからなのでしょうね。最近はレスビアンもはやっていることですし、また女性の陶芸家も増えているから、そんなことは言わなくなりましたがね。
というわけで、窯というのは女体なのです。
つまり窯焚きは神聖なセックスです。
薪を放り込むというセックスをして、命をはらみ、窯出しは焼き物の誕生というわけです。女遊びのことを「火遊び」というでしょう。セックスと火とはどこか共通しているのでしょうね。
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by sueki-k | 2008-09-18 20:30 | 窯焚き&窯の話

窯詰め2日目(byけい)

窯詰めが2日目になりました。
まだ途中で、きょうは11時くらいになりそうです。c0178008_18495916.jpg
穴窯というのは、普通は釉を掛けずに焼きます。乾かしてそのまま入れるのです。
薪で焼くと、灰が自然に飛んで器面に付着して、模様ができます。
また、原始的な窯なので、窯の前の方とうしろでは温度が大きく違います。火前は1300度くらいで、うしろのほうは1100度くらいでしょう。それゆえ、うしろに入れる作品の粘土と前のとでは別の粘土を使います。
詰め方によってもぜんぜん違った作品になります。
写真の手前に大皿が逆さに置いてありますが、今回初めての試みで、どういう風に焼きあがるか、とても楽しみです。前回、角皿を逆さに焼いたらとてもすばらしい焼きでしたので、大物で挑戦!さてどんな焼きになるでしょう。
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by sueki-k | 2008-09-16 19:06 | 窯焚き&窯の話

窯詰めが始まりました(byけい)

窯詰めがいよいよ始まりました。
本当は昨日からの予定でしたが、いつもどおり、やはり一日遅れました。
窯詰めは3日間、窯焚きは今回は5日間です。窯焚きは5日間だったり6日間だったりします。
今回は火前に大物がないので、温度の上げ方を早くできますので、5日間で大丈夫でしょう。
うちの窯は全部で8段あり、今日はうしろ3段を詰めます。
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うちの窯は「穴窯」といいます。
ちょっと焼き物に詳しい人はうちの窯を見て、「登り窯ですか」と訊きますが、これは穴窯です。
簡単にいうと、穴窯は原始的な窯、穴窯が発達して登り窯になったのです。構造的には、穴窯は部屋がひとつ、登り窯は部屋がたくさん。で、区別は簡単ですが、焼きは勿論、いろいろな面で随分違います。
うちは須恵器を焼くのが目的なので、穴窯です。なにしろ須恵器が焼かれていた時代は、奈良平安時代ですから、当然穴窯です。
写真のように、柱(ツクという)と板(棚板という)を組み合わせて上までぎっしりと詰めます。
これから9日間窯詰め、窯焚きの実況中継をします。
お楽しみください。
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by sueki-k | 2008-09-15 19:44 | 窯焚き&窯の話