陶芸家の森の日々                      ~佐藤火圭(けい)ワールドへようこそ!

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カテゴリ:窯焚き&窯の話( 36 )

口くべ(byめぐみ)

今日は窯焚き4日目です。
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こんな風に、窯の焚き口に薪を詰めて、薪を暖めながらくべていく方法を 「口(くち)くべ」 と言います。
窯の温度はビックリするほど順調に上がり、「ネラシ」状態です。理想温度を保っている状態です。
外は雪です。窯の温度は、寒い時の方が上がりやすいので、窯焚きにとってはあり難い寒さです。この時期の窯焚きは、いつもなら汗びっしょりです。
こんな時期に これ程冷え込むのは異常気象です。ラジオではどこかで大噴火が起こったと言っていました。人類は滅びに向かっているのでしょうか・・・?
佐藤は、只今 弟子を指導中。
私は明日に備えて そろそろ寝る時間です。
今日は、開放日の会員さんと、母が手伝いに来てくださり、賑やかに 楽しい窯焚きでした。
本当に、皆様、ありがとうございます。
おかげさまで、今日も幸せ一杯抱えて ‘オヤスミナサイ‘ です。
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by sueki-k | 2010-04-16 19:23 | 窯焚き&窯の話

おき出し(byめぐみ)

窯の火を止めてから3日目におき出しをします。
窯出しまでに出来るだけ温度を下げておくためです。
窯の空気口と、焚き口のレンガを金槌でたたいてはずして、中を覗いたところです。
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この辺りは300度台くらいでしょう。手前の左側はおきが赤く起きています。
この窯は、最後に薪を入れてから窯の蓋を全部閉めて燻すので、炭になったおきがたっぷり残っています。これをスコップやおきかきでかき出して、出したおきに水をかけて火を消してやればおき出しは終了です。
今回は、めずらしく私一人で担当。顔中炭だらけの真っ黒けになって、山盛りのおきと格闘させていただきました。
最初に窯の中を覗けるという、あり難いお役目。
ご覧の通りすすで真っ黒ですが、これを洗ってあげると、透明感のある見事な青や緑や、渋いグレーなど様々な色が現れるというわけです。
棚に並んでいる器たちにも、しっかり灰が載っています。今度の窯もなかなかのようです。恐らく、奥のほうもばっちりでしょう。日曜日の窯出しが楽しみです。
そして、明日(土曜日)は囲炉裏端講座。
東善寺の村上和尚さんが、幕末の日本改造--小栗上野介を巡って--というタイトルでお話してくださいます。こちらも面白そう!
明日から二日間、森は大賑わいです。
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by sueki-k | 2009-10-02 21:23 | 窯焚き&窯の話

レンガの話(byけい)

本日より窯焚きが始まりました。20日から昨日まで3日間窯詰めで、昨晩の夜中の12時に火入れ式を行いました。きょうから6日間の窯焚きです。
写真の窯にシミのような跡がありますが、あれは泥を塗った跡です。先月一部窯を修理し、そのままになっていたのを本日泥を塗りました。
窯はレンガを積んで造ります。その上に隙間を埋めるために泥を塗ります。
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レンガのサイズは6.5×11.5×23.0cmです。窯の厚さはこの一番長い23,0cmです。
ところで何故この寸法なのでしょうか。
これはいい加減な長さではありません。ちゃんとした必然があるのです。
窯の厚さを考えてみましょう。もし、うんと薄いと、たとえば1cmくらいだと、放熱で熱が失われます。紙のように薄ければ熱はどんどん失われますよね。これは熱効率が悪い。では厚ければ良いのか。たとえば1mとか10mとかうんと厚いと今度は、放熱はないけど窯を暖めるのに熱が奪われます。これも熱効率が悪い。つまり窯の熱効率は、放熱と窯に取られる熱の二つの要素からなっていて、窯の厚さに対して逆の構造になっています。1cmでは薄すぎる、1mでは厚すぎる、ではその間に丁度良い厚さがある筈です。それが23cmなのです。昔がら試行錯誤を繰り返してこの厚さになったのでしょうね。
今、科学が発達して、もっと優秀なレンガが発明されています。イソライトというレンガで、中に気泡があって、発泡スチロールのようなレンガです。そのレンガですと、もっと薄くても大丈夫なようです。ただその場合熱しやすく冷めやすい窯になります。焼物は「焼きもの」なので、焼きは重要です。私はじっくり時間をかけて焼いたものが良いと思っているので、現代のレンガで作った窯よりも昔のレンガで作った窯のほうが時間はかかるが良いものが焼けると思っています。うちの穴窯は勿論、昔のレンガで造ったものです。
さあ、きょうから6日間気合を入れて頑張らねば・・・
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by sueki-k | 2009-09-23 21:05 | 窯焚き&窯の話

窯出し(byけい)

きょう、11時から窯出がありました。
一昨日の新聞の天気予報では、きょうの降水確率が80%とあったので心配していましたが、きょうは予報が見事にはずれて、カラッと晴れた良い天気でした。実は、私には竜神様がついているのです。どういう訳か窯出しは、この30年間雨に降られたことがありません。朝まで降っていてその日に止んだり、窯出しがほぼ終わって、昼過ぎから降りだしたりといのはありますが、ザーザー雨が降る窯出しというのは記憶にありません。私はかってに竜神様がついていると解釈しています。
さてきょうの窯だしです。結果はかなり良かったのですが、肝心の大壷が4点のうち2点がキズがありました。今回はなにしろ日本伝統工芸展に出す作品が入っていたので、それが一番の関心事でした。それでいうと70点くらいでしょうか。それ以外の大半は90点くらいあげても良いような出来でしたので、全体としては80点くらいでしょうか。
きょうのお客さんは30人くらいでした。
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窯焚きは真剣勝負ですが、窯出しはもう結果がでているので、お祭気分です。きょうはお酒を呑みながら気分よく過ごしました。
きょうの料理は、まず山菜のテンプラと100人分はいる大土鍋の汁と、おいしかったのは花ワサビのおにぎりでした。それと、うちの「外スタッフ」の一人「金ちゃん」が持ってきてくれたマグロの頭でした。超デカイので、前日に石窯で火を通し、きょう焚き火で焼きました。そうしないと無理ですね。

さてきのうの話です。きのうはこのブログを書くときにはベロンベロンに酔っていて、最低限しか書きませんでした。
七好さんというタイコモチにいろいろな芸をやっていただいて、とても好評でした。その芸を言葉で説明するのは難しいのであきらめますが、とにかく面白いです。こういう芸は是非残したいと思うのですが、最近は旦那衆というのはいなくなっているので、むしろきのうのような形で残せないか、と考えます。
次回は秋に窯出しをします。その時はこのブログの読者をご招待します。というのも、ブログを見ているだけでは面白くないですよね。次回、囲炉裏端講座は10月3日(私の誕生日)、窯出しは10月4日に行う予定です。一ヶ月くらいまえに募集します。みなさん是非お越しください。
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by sueki-k | 2009-04-26 21:07 | 窯焚き&窯の話

窯焚き終了(byけい)

やっと6日間の窯焚きが終わりました。
きょうの昼の12時半、ダンパーをしました。ダンパーに関しては、去年の9月23日のブログに詳しく書きました。興味ある方はご覧ください。
簡単に言うと、薪を放り込んで、煙道を遮断するのです。すると窯からご覧のように、煙がもうもうと出ます。それを、練っておいた泥を打ち付けて煙を塞ぐのです。
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この作業はとても大事な過程で、須恵器作りの秘密でもあります。これをやらないと須恵器はできないのです。この理屈は後日詳しく書きますが、要は最後に燻すのですね。
6日間の窯焚きの最後に、このダンパーがあります。もうヘトヘトですが、最後の力を振り絞って、ダンパーをします。で、終わったあとのビールのうまいこと!厳しい山登りの後、頂上に着いた感じでしょうか。
人生、うまく出来ていて、《達成感》というのは何もやらずに得られないのですね。お金では買えません。
今度の日曜日、窯出しです。どんな風に焼きあがっているでしょうか。楽しみです。
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by sueki-k | 2009-04-19 18:14 | 窯焚き&窯の話

窯焚き4日目(byめぐみ)

早くも火入れから4日目です。
今のところ、とても順調。火入れ前の乾燥した天気のせいか、薪の状態がたいへん良いでのす。
窯自体の湿気も、いつもよりずっと少なかったはずです。
焚き始めてからは雨降りがちになりましたが、もはや焼け石に水。少しくらいの雨はほとんど影響ありません。
夕べ、窯の温度が1230度の目標に達しました。その後は、「ねらし」と言って、温度を下げないように、焚き続けます。作品に灰がしっかりかかるように、また、薪の燃えがよくなるように、1時間おきに「かぎ」を入れます。写真の様に、長い棒を、焚き口に突っ込んで、灰をかき混ぜ、上に跳ね上げます。
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苦労して焚いた窯は、良い窯になることが多いのですが、今回はどうでしょうか。
順調に焚いているのですから、このまま行けば これまた良い窯に違いありません!
いつもより早く窯の温度が上がったので、ネラシの時間が長く取れます。かぎの回数も、今まで出一番多くなるでしょう。結果が楽しみです。
今回は、家事担当で、母が毎日来てくれています。私にとっては、今迄で一番余裕のある窯焚きかも知れません。掃除、洗濯、ご飯の支度、全部任せて窯焚きに専念できますからね。なんとまあ、ありがたい。次回も是非お願いします!
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by sueki-k | 2009-04-17 22:05 | 窯焚き&窯の話

窯焚き始まる(byけい)

いよいよ、窯焚きが始まりました。
窯詰めが終わったのが、夜中の1時。これから6日間の窯焚きが始まります。
火入れ式については、去年の9月18日のブログに書いたので重複は避けます(この記事、面白いですよ、是非お読みください)。
火入れ式を終わって、火を入れ、拝み、乾杯をします。なんといってもこの瞬間が、一番ほっとします。
最初は焚き火程度で、ぼちぼち焚きます。窯が湿っているので湿気を抜くのです。この段階を「アブリ」といいます。アブリを12時間したあとに、「口うち」という作業があります。つまり、窯の口を閉じるのです。
きょうはめぐみが口うちをしました。
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今回の制作は1ヶ月半くらいでした。最後の1週間は追い込みで、夜中の2時、3時くらいまで頑張ります。
で、いつも思うのは、何故もっと早く準備が出来ないかです。ギリギリになって火事場の馬鹿力のように膨大な量の仕事をします。窯詰めの前の日に「あー、あと一日欲しい!」と毎回思います。なら、もっと早くにやっといたら?なのですが、いつも同じ繰り返しです。でも今回は、いつもの倍近い時間をかけたのです。次回はもっと早めに始めようと思っていますが、それでも同じかもね。
というのも、窯焚きは、詰めるだけで3日間、窯焚きが徹夜で6日間、膨大な量の薪を使います。一個でも多く入れたいのです。今回も窯詰めの2日目、夜中の1時に仕事が終わって、寝ようと思ったけれど、ぐい飲みを作っていないのに気がつきました。ギャラリーもぐい飲みの在庫がないのです。今ロクロを挽けば間に合う!クタクタな体に鞭打って、1時間で20個挽きました。ぐい飲みなどどこにでも入ってしますのです。結局寝たのは3時でした。
こんな具合ですから、窯焚きが始まった時点でヘトヘトなのです。で、これから6日間の窯焚きなのです。好きでないと出来ないですね。この仕事は・・・
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by sueki-k | 2009-04-14 19:03 | 窯焚き&窯の話

窯詰め3日目(byめぐみ)

今日は窯詰め最終日。
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前から2段目の一番上に大皿を乗せたところです。
伝統工芸展のための八角皿の上に、白土のリムつきの皿を組ませています。皿と皿の間には、炎を走らせるために隙間を作ってあります。白い皿の直径は63センチ。巨大です。
二つ重ねると、20キロくらいはあるでしょう。
窯の天井までは120センチくらいですから、これを、中腰で自分の頭より上に持ち上げることになります。しかも、水平を保たなければなりません。
既にへとへとに疲れているはずの夫。大したものです。
大皿が載るとかなりほっとしますが、まだまだ一段目と、灰被り(火前)が残っています。いつもより遅いペースなので、詰め終わるのは深夜になります。
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by sueki-k | 2009-04-13 19:57 | 窯焚き&窯の話

窯詰め2日目(byけい)

窯詰めが2日目になりました。
うちの窯は穴窯といって、原始的な窯です。斜面にカマボコを伏せたような形態で、中は階段状になっています。全部で8段あり、うしろから詰めてきて、きょうはうしろから5段まで詰めます。
写真は前から4段目(つまり、うしろから5段目)の一番上。秋の日本伝統工芸展に出品予定の大壷を載せました。あとの隙間はこれからです。
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1段は幅50cm、8段で4mですか。プラス燃焼スペースがあるので、窯の長さは5mくらいでしょう。
一番前に薪を放りこんで焼くのですが、火がうしろまで届かないので、横から薪を放り込む口を設けています。薪を放り込む場所にも作品を入れます。それを「灰被り」と言い、とても面白い作品が出来ます。横焚きの場所も灰被りが出来るので、2箇所の灰被りが出来ることになります。
私の作品の代表は「須恵器」ですので、公募展に出す作品は灰被りにしません。写真のように棚を組んで一番上に入れます。というのも火というものは上に行きますから。上が良い場所なのですね。
今年の日本陶芸展や東日本伝統工芸展に入選した大鉢は、3段目の一番上に入れたものです。
今回の大壷はじっくり時間をかけて造りました。ある意味で私のこれからの人生がかかっています。最高の焼きにしたいものです。
明日の夜火入れをし、6日間の窯焚きがいよいよ始まります。
あと一日、最後の力を振り絞っての窯詰めです。
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by sueki-k | 2009-04-12 21:36 | 窯焚き&窯の話

窯は4種類ある(byけい)

きょうは、今年最後の灯油窯の窯焚きです。
ゆうべは夜中の2時まで窯詰めをしていました。
今窯焚きをしていて、丁度1150度くらいです。1300度まで上げます。
1300度で火を止めるかというと、そうではありません。「ネラシ」というのをします。1300度を暫くの間維持し、ゼーゲルコーンというのをのぞいて、それが倒れたら火を止めます。ゼーゲルコーンに関しては別の機会に話します。c0178008_20574081.jpg
きょうの話は、窯は4種類ある、という話。
窯の種類はたくさんありますが、燃料から見ると、大雑把に4種類あります。
まず、薪の窯。昔から大半は薪の窯でした。石炭の窯というのもないわけではありませんが、これは少ないので数には入れません。
次に灯油の窯。うちの窯はこの窯です。焚き方は結構難しい。苦労しています。
ガス窯というのもあります。私が30代で独立したとき、この窯を買いました。20年以上ガス窯を焚きました。
最後に電気窯があります。現代はこの窯が一番多いでしょう。これの利点は炎がでないから、ビルの中でもやれるということです。東京の陶芸家は殆どこの電気窯でしょうね。
解りやすくいうと、薪は固体、灯油は液体、ガスは気体、電気はエレクトロニックスということです。難しさは薪、灯油、ガス、電気の順でしょうか。そして、面白さはやはりその順なのです。
フランスの諺にこういうのがあります。
Ce qui m'est difficiel m'est interessant. というのがあります。訳すと、「私にとって、
難しいことが面白い」となります。そうです。難しいほうが面白いのです。
そういう訳で、私の2つの窯は穴窯(薪窯)と灯油窯なのです。
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by sueki-k | 2008-12-22 21:41 | 窯焚き&窯の話