陶芸家の森の日々                      ~佐藤火圭(けい)ワールドへようこそ!

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辰砂について(byけい)

8月1日から10日まで、所沢の「チョコレートコスモス」(所沢市寿町21-13・℡04-2939-7759)というところで個展《佐藤火圭作陶展》をします。在廊は2日と10日です。写真は案内状用に撮ったものです。
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私のライフワークは須恵器ですが、こんなこともできます。賑やかでしょう?私はあまり模様は書かないのですが、無地ばかりだと飽きてくるので、たまにこんな模様を描いて遊んでいます。
この中に赤い急須とポットがあります。これは辰砂という釉薬です。焼物の世界では、赤い色は出すのが難しく、珍重されてきました。赤は柿右衛門が有名ですが、あれは辰砂ではありません。あれは、「上絵」といって、一度高温で焼いた後に低い温度で焼いたものです。
辰砂は銅を使って発色させます。銅線は赤いでしょう。そう銅の色は赤いのです。微妙なのは、銅が錆びると緑青といって緑色になります。これが窯の中でも起こるのです。ちょっと専門的になりますが、焼物を焼く場合、酸化と還元という焼き方2種類があります。酸化は空気(酸素)をたくさん入れて焼く、還元は酸素不足で焼く焼き方です。銅は酸化で焼くと緑色になり、還元で焼くと赤くなります。その赤くなったのを辰砂といい、緑になったものを「織部」と言います。織部は魯山人がよくやっていますね。
辰砂でもう一つ特徴的なのは、飛び易いことです。つまり焼いている最中に蒸発し易いのです。この辰砂も他の作品をギリギリに置くと移って赤い部分が出来ることがあります。これを利用して、サヤの回りに辰砂を塗って、その中に青磁の壷などを入れると、青磁に辰砂がボカシで移ります。私はやったことがありませんが、一度やってみたいですね。
赤い色が移ろいやすいのは焼物だけではありません。ペンキなども、時々見るのは、看板などで赤い色だけがよく飛んでいますね。これ何かあるのでしょうか?
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by sueki-k | 2009-07-22 23:01 | 焼物の専門的な話