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陶芸家の森の日々                      ~佐藤火圭(けい)ワールドへようこそ!

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夏は来ぬ(byけい)

とうとう本格的な夏がやってきました。関西が梅雨明け宣言をしていないのに、関東は梅雨明けです。正直なもので、一昨日からヒグラシが鳴き始めました。
きょう、群馬県の館林では37,7度だったようですね。私のところは午後3時、外が30度、仕事場は27度でした。27度って都会では冷房の温度?これから1ヶ月が1年で最も快適な季節です。
河原撫子が咲きました。この花、以前は道端に普通に咲いていましたが、最近は見ません。これ、種で簡単に増えるので、たくさん増やして、そこいらじゅうに植えたいものです。
夏は来ぬ(byけい)_c0178008_19565150.jpg

きのう、ラジオで「夏は来ぬ」が流れました。そこで思い出しました。私が北海道大学の恵廸寮にいた頃のことです。食堂で呼び止められました。「君、福島県出身?」「いえ、群馬県です。」「そうか、群馬県もそうなのか。」なにかというと「来ない」ことを「きない」と言ったのだそうです。そうです。群馬では「来ない」ことを「きない」と言います。今、「きない」で変換してみたら「来ない」は出て来ません。つまり標準語では「来ない」は「こない」なのですね。
群馬では普通に「来ない」ことを「きない」と言います。そこで、「夏は来ぬ」です。私は大人になって上のことを知るまで、「夏は来ぬ」は「夏は来ない」だと思っていました。だって「来」の否定の時は「き」でしょう。そして「ぬ」はまさに否定語ではないですか。「ぬ」は「書かぬ」「許せぬ」です。
群馬県の人はみなそう思っていると思います。群馬から出て初めて「来ない」は「こない」と知りました。広辞苑によると、「ぬ」は完了形だそうです。つまり「夏は来ぬ」は「やっと夏が来た」という意味でしょうか。
さて、皆さん。《夏は来ぬ》です。夏を楽しみましょう。
by sueki-k | 2009-07-15 20:26 | 佐藤けいのエッセイ