陶芸家の森の日々                      ~佐藤火圭(けい)ワールドへようこそ!

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陶器と磁器の違い(byけい)

きょうは月曜日なので、メグミの日ですが、メグミはきょう、カイコの実習に行っていますので、私がピンチヒッターです。
一般的に焼物のことを「陶磁器」と言います。これは、陶器と磁器を一緒にした言葉です。では陶器と磁器はどう違うのでしょうか。普通、皆さん何となく分っているようで、でも、あまり明確ではないのではないでしょうか。この際はっきりと認識しておきましょう。
焼物は実は4つに分類されます。土器・陶器・せっ器・磁器の4つです。せっ器は火扁に石(火石)を書きますが、私のパソコンにはこの字がないので、とりあえず平仮名にしておきます。大事なのは陶器と磁器です。写真の左が磁器、右が陶器です。
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陶器と磁器の一番大きな違いは吸水性があるかどうかです。陶器は多孔質で、隙間がたくさんあるので、吸水性があります。磁器は隙間がないので吸水性がありません。分類で、陶器ー磁器ーガラスと並べると分り易いかもしれません。磁器は陶器とガラスの間の性格を持っています。陶器の多孔質がガラス化して隙間がなくなったのが磁器です。陶器は不透明ですが、磁器は半透明です。薄手の瀬戸物の飯茶碗などを電灯に向けると薄く指が映ったりします。叩くと陶器は鈍い音がしますが、磁器はガラスのように金属的な音がします。また割れ目が磁器はガラスのように鋭く危険です。もう一つ大事なこと、それは熱伝導率です。陶器は熱伝導率が低いが磁器が熱伝導率が高い。つまり磁器はガラスのように熱が伝わり易い。丈夫さも磁器は丈夫で陶器はもろい。これらの性質を比べると、どちらが優れているのでしょう。丈夫さでは磁器に軍配が上がるので、近年磁器がもてはやされてきました。それがいわゆる「瀬戸物」です。でも全体をみると一長一短で、陶器の良さもたくさんあります。熱伝導率が低いため熱が伝わりにくい、これは大きな長所です。ですから、茶道の抹茶碗は必ず陶器です。これが磁器だと熱くて持てなくなります。徳利なども陶器のほうが冷めにくいでしょうね。
さて、せっ器と土器に関してはまたの機会にします。
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by sueki-k | 2009-07-06 20:34 | 焼物の一般的な話