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陶芸家の森の日々                      ~佐藤火圭(けい)ワールドへようこそ!

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遠野のこと(byけい)

一昨日、遠野の人のコメントが入っていましたので、きょうは遠野の話をします。
写真は関係なく、行者ニンニクの芽出しです。行者ニンニクは山菜ですが、とても精がつくというので、昔、修行の厳しい行者が食べたと言われています。我が家では焼肉を食べるときに生葉を巻いて食べます。おいしいですよ。種からたくさん増やしているので、欲しい人は差し上げます。
遠野のこと(byけい)_c0178008_1638556.jpg

岩手県に遠野市という市があります。花巻から太平洋側へ1時間ほど走った盆地で人口3万人ほどの小さな町です。「遠野物語」でよく知られています。遠野の人はあまり知りませんが、実は陶芸の世界では有名なのです。加守田章二という戦後の最も有名な陶芸家が遠野にアトリエを設け、遠野の土で制作していたのです。
私は昭和59年から6年間ほど住んでいました。面白いことがたくさんありましたね。
何といっても「遠野物語」です。普通、昔話というと、「昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました」というふうに、時も場所も架空の物語になります。ところが遠野物語はもっと現実的です。「どこそこの人のおじいさんが若い頃、釜石に行ってその帰りに・・・」という風に具体的です。勿論まったく架空で面白い話もあります。「頭に木が生えてそれを抜いたらそこに池が出来て、そこに魚を飼って・・・」などというシュールな話もあります。でも、話の半分以上は色っぽい話です。というのも、昔ラジオもない頃は、冬の楽しみは囲炉裏端での話だったようです。子供のもあったでしょうが、大人の楽しみでもあったようです。で、色っぽい話が多いのです。「ムカス、アッタズモナ」で始まり、「ドントハレ」で終わります。
コメントに、来年「遠野物語」出版100周年とありました。
遠野はとても良いところですので、是非行ってみてください。曲がり屋などもたくさん残っています。
今年か来年岩手で個展をする予定です。また遊びにいって旧交を温めたいですね。
by sueki-k | 2009-03-28 17:04 | 佐藤けいのエッセイ